心臓の雑音は病気?大丈夫?(無害性心雑音について)
- 2023年4月14日
- 心臓外来
桜も散り始め、青葉が出始めましたね。入学式も終わり、新しいランドセルを背負った子供たちを見かけるようになりました。
新しい生活をいかがお過ごしでしょうか?
このブログでは地域のみなさまの疑問(病気や子育てなど)に答えられるような場を作っていきたいと考えております。まず始めに、私の得意な分野である心臓のお話しから始めたいと思います。
-
無害性心雑音(機能性心雑音)
心雑音とは聴診したときに心臓で聴かれる雑音のことで、子供の3人に1人は静かな場所で聴くと心雑音があると言われ、大部分が病気ではありません。健康な人でも聴かれ、病気ではない雑音を無害性心雑音といいます。当院では心臓超音波検査で心臓病による病的雑音ではないことが確認できた場合に無害性心雑音と診断しています。無害性心雑音は2〜3歳ごろに聞こえることが多く、ほとんどのお子さんは小学校入学時から思春期頃までには消失します。そのため、治療の必要はなく運動制限も必要ありません。また、赤ちゃんも心雑音を聴取することが多く、この時期は心臓から肺に血液を送る血管が細く、心雑音の原因となります。この場合は体の成長とともに血管も太くなり、1歳ごろにかけて自然に消失するので心配ありません。しかし、特に生後1ヶ月までの赤ちゃんは重い心臓病の可能性もありますので全く症状がなくても必ず受診ください。
以下の症状がある場合は重い心臓病が疑われるので緊急で受診ください
☑ ミルクの飲みが悪い
☑ 体重の増えが悪い
☑ 呼吸が早く肩で呼吸をする(あばら骨が浮き出るような)
☑ 泣くと青黒くなる
☑ よく汗をかく